T.M.Revolution T.M.R.LIVE REVOLUTION'04 -SEVENTH HEAVEN-
2004.05.01 大阪国際会議場メインホール
最初に言っておきます。
今日のライヴは、良い意味でも悪い意味でも“ギリギリのライヴ”でした。
真剣に書いてみます。なのでおそらく読んでいる人にとってはダルイです(笑)
色々考えました、そしてまだ頭の中が混乱しております。
まともな文章になるのかどうかは分かりませんがレポります。
SET LIST
本編
Opening SE(Key of SEVENTH HEAVEN)
01.Albireo -アルビレオ-
02.曲名不明(c/wなのか・・前公演でもやったけど分からなかった)
03.Out of Orbit -triple ZERO-
MC(煽り)
04.恋ニモマケズ
05.Engraved On The Moon
MC
06.destined for...
07.Meteor -ミーティア-
08.ARTERIAL FEAR
SE(バンドメンバーソロ回し)
09.Wheel of fortune
10.Joker -G CODE MIX-
MC(煽り)
11.ウルワシキセカイ
MC
12.Tears Macarate Reason
アンコール1
01.Zips
02.LOVE SAVER
03.INVOKE -インヴォーク-
アンコール2
01.ABORT//CLEAR
02.VITAL BURNER
アンコール3
01.LIGHT MY FIRE
以上です。一目瞭然ですが少ないです。特に本編が。
いいライヴでした、それと同時に課題が残ったライヴでもありました。
禍根があったかは人それぞれだと思うんですけど。
“ギリギリのライヴ”だったと頭で言いました、ホントその通りだったんです。
まずいい意味でのギリギリですが、体力・精神力使い果たしました。
倒れなかったのが不思議なくらい出すもの出し尽くしました。
叫びました、呼びました、飛びました、歌いました。限界超えました。
そして悪い意味でのギリギリですが、正直、いつ打ち切られても良いライヴでした。
マイクを投げ捨てて袖に帰ってしまってもおかしくなかったです、特に本編中は。
だから曲数が非常に少ないんです。本編に組み込まれていたはずの曲がアンコに回ったりして。
そして見たら分かると思うけど、群情やらなかった。
アルバムツアーなのにアルバムの曲全部やらなかったんです。
確かにアンコ曲ではありますが、西川自身が書いた群情をやらなかった時点で分かって貰えたと思います。
うまくは言えませんが、アーティストとオーディエンスの気持ちが噛み合わないライヴでした。
それは後に書くMCでも如実に語られていましたが。
“ライヴ”の意味、コンサートではなくライヴであることの意味を再確認させられました。
今までの西川のライヴでは味わったことの無い緊張感や危機感がありました。
少し考えれば当たり前のことなのに、当たり前を当たり前として享受してしまうことの怖さ。
アーティスト側に甘えていたこと、自らハードルを低くしてしまっていたことへの叱咤。
今日のライヴは深かったです。
ちょっと何から書けばいいのか分からないので、一応いつものようにレポってみます。
本編
開演はほぼ定時。十分押し程度で始まった。
六時ごろから徐々に始まるたー坊コール、今思えば声が小さかったことは否めません。
客電が落ち、SEが流れ始めると全員スタンディング。SEに合わせて手拍子。
幕が落ち、SEが止むと同時にステージ中央の繭(?)のベールがはがれて兄貴ご降臨。
“Albireo”!客のノリもそこそこ良い感じで手扇子の嵐。
二曲目は私は分からないんですが・・聞き覚えあるようなないような。カップリング?
ノリとかタイミングが分からず微妙にのってました。でも会場はノリ完璧(笑)
バンドメンバーも前に出てきて物凄い煽る!
二曲目で立ち位置動くとは思わなかったのでびっくり、と同時に困惑(何)
そのまま間髪入れずに“Out of Orbit”へ。
二回目のサビ、三回目のサビはほぼ客席にマイクを向けて兄貴自身は歌わず。
私もうろ覚えではあるものの、必死に記憶を辿り歌いました。
めっちゃ歌いました、周りの声に合わせて(笑)
そして初っ端のMC。
「こんなモンちゃうやろ大阪!」で幕を開けた。
それに対するオーディエンスの反応が今ひとつだったのか、「あかんわ」と一言。
そのまま喋らずに後ろを向いてしまい、水を飲みながら客の反応を待つ。
「もっとこいや!」「まだそんなんちゃうやろ!」「全然あかん!」
ひたすら叫ばせ、腕を上げさせる。この時点で今日は何かがおかしいと思った。
いつものちゃらけた意地悪じゃない。真剣に求めてる。何か分からない、けれど。
「俺が好きな大阪はこんなもんちゃう!」
そしてこうも言っていた。
「大阪・・・2Days二回も来てもうた。しかも二週間で来てもうた。
五回も六回もやんのは何でか分かるか?・・・好きやからや」
「俺が好きな大阪に会いたい」
いくら叫んでも曲が始まらず、本気で酸欠なる!と思った。
「こないだの・・大阪でスタッフが何て言うたか。
“さすが聖地ですねぇ”やで?
聖地大阪はこんなもんなんか!ちゃうやろ!」
「いけるか大阪ぁ!」そして歓声。
「よっしゃ出来るやないか・・いくぞ大阪ぁ!!!」
歓声に何度か頷くと手を掲げた。
カウントと共に始まったのは“恋ニモマケズ”。
MCを引きずったままの曲。はっきり言ってオーディエンスはレベル低かった、私含め。
そのまま“Engraved On The Moon”へ。
マイクスタンドを握り締めて微動だにせずに歌い上げた。
「傷ついて輝いて―――」
アカペラが終わって拍手。
そして再びMC。
長かったので細かく覚えてないので以下覚書抜粋です。
どうでもいい小ネタは書かないよ。
「もっとでかい会場で見たいとか思うかもしれんけど、こうしてホールツアーを回ってます。
TMRやって来年十年です・・・もう一度、もう一度原点から・・お前らと一緒に原点を見直そうと思って
こうしてホールでツアーをやってます。
そんなお前らにこの曲を」
ほんとはもっと色々喋ってたんだけどよく覚えてないので。
兄貴自身がこのライヴに不満を抱いているのだけは伝わってきました。
このライヴというか・・昨今の状況というか。オーディエンスの反応含め諸々ね。
この二週間で何かがあったのか、それともこないだの大阪から思ってたことなのかは分かりませんが。
もしかするともっと前から気付いていたのかもしれません。
そして始まったのが“destined for...”〜“ARTERIAL FEAR”のバラード三曲。
リフトに消えるとバンドメンバーによるSE。
ここら辺はこないだの大阪と変わんないんではしょります(笑)
ドラムのソロかっこよかったよー・・・涙出そうだった(ぇ
“Wheel of fortune”ではまたも火柱。あれ、危険だってば・・・
煽りをはさんで“Joker -G CODE MIX-”へ。掛け合いをしながらの曲。
「見せつける」や「遊ばれる」はマイクを客席に差し出して。
そのまま“ウルワシキセカイ”が始まる。
盛り上がることは盛り上がるんだけど、どうも噛み合わない感じでMCへ。
そして遂にというか、何というか。今まで一度も無かったことがおきました。
正規のセットリストが終わっていないにもかかわらず本編終了。
マイクに向かって一言。「次、ラストです」
湧き上がるブーイング。それに対してゆっくりと重い口を開く。
以下再び覚書抜粋。真剣に聞いてたわりには忘れかけてます。。。
「俺は気持ちを伝えるためにここに立ってます。だからお前らもここまで届けて欲しい、それだけやねん。
ただ、伝えるために、ここに立って歌ってます。ほんまに、せっかくこうして一緒におれるねんで。限られた時間やねんで。
やったら一分一秒楽しもうや、最高の時間にしようや?
俺はいつでも、毎回、今ここで倒れてもいいぐらいの気持ちでやってるねん。妥協はしたくないんです。
お前らからもそういう気持ち・・ぶつけて欲しい。
こんなんちゃうやろ。大阪こんなもんちゃうやろ?まだまだ俺が好きな大阪はこんなもんとちゃうやろぉ!!?」
何度も煽って、何度も叫ばせて。
「俺らとお前らが同じだけやらな意味ないねん。俺は一人やねんぞ!お前ら全員でかかってこいや!」
しまいにはマイクスタンドを蹴り倒してしゃがみこんでた。その姿勢のまま耳に手を当ててじっと歓声に耳を傾けて。
時間にすれば三分くらいだったんだと思う。それが凄く長く感じた。
今までのライヴで叫んだのと同じくらい彼の名前を呼んだ。
長かった。このまま演奏せずに今日のライヴが終わってしまったらどうしようと思いながら。
「じゃぁラスト・・・お前らに、この曲を」
“Tears Macarate Reason”
「バイバイ」と袖に消えて本編は終了。
演奏した曲数、しめて12曲。
アンコール1
アンコールは早かった。ありえないくらい早くからコール巻き起こってた。
下手したらもう出てきてくれないんじゃないか、客電ついたらどうしようと思いながら手たたいてた。
五分ほどで兄貴ご登場。ツアTと例のジャージみたいなズボンで。
いつものような長い喋りは全く無く、何も喋らずにいきなり曲がスタート。
本編ではじかれた“Zips”
もぉ出てきてくれたのが本当に嬉しくて、あんなに怖かった幕間は初めてで。
とにかく物凄いノリました。
続く“LOVE SAVER”はアレンジバージョン、そして“INVOKE -インヴォーク-”
盛り上がりの中アンコール1終了。
アンコール2
アンコール2も早かったです。まだ舞台袖から兄貴見えてるのにかかってた。
出てきて演奏したのは“ABORT//CLEAR”
物凄い盛り上がり。というかやっと一つになれた感じ。
そのまま始まったのは何と“VITAL BURNER”!
元々組み込まれてた曲でしょうか・・どっちにしろすっげー嬉しかったです。
やっとです。やっとライヴ!って感じのライヴが出来ました。
最後の最後になってしまったけど、必死になって伝えてくれた兄貴が伝わりましたよ。
掛け合いとか、もう腕死ぬかと思ったけど。ぶっちゃけ英語の部分とかちゃんと覚えてなかったけど(笑)
兄貴はペットボトルを取りに行っては蹴ってばら撒いてました。
上手でずーっと煽ってるときにちょこっとだけ雪崩れたっぽかった(二階だったのでよく見えた)
雪崩れたっつってもホールだったから大した事無いんだけど。それでも。ライヴでした。
アンコール2も出すもん出して終わり。
アンコール3
そしてもう終わりかと思ったけど必死に叫んだら出てきてくれたアンコール3。
ほんと、客電ついたらどうしようかと思った。少し喋りました。でも何喋ったか忘れました。。。
確か「俺の好きな大阪に会えて嬉しい」みたいな感じの褒め言葉(?)
「ほんまに嬉しいです!」「会いたかったぜ大阪!」みたいな。
今更だけど「会いたかった」と言ってもらえたのが嬉しくて。
最後の最後になってしまったけれど、本当に嬉しくて。
彼の気持ちに応えることが出来て本当に良かったと思った。
ちゃんとハードル越える事が出来ました。
「最後にこの曲を」で始まったのはお馴染み“LIGHT MY FIRE”!
もう腕上がんないってぐらい煽られた後でしたが、それでも無理やり振りしました。
右腕とかだるくて筋肉がストライキ起こしそうだったんですけどね。
ちょっとこう・・サビはぷるぷるしてたかもしれない(笑)それでも。最後の最後まで手は抜きたくなかった。
せっかくここまで来れたんだから最後まで最高だと言われたかったから頑張りました。
自分的にも気持ちは前ノリだったんで。身体はボロボロでしたけど。
最後のタメはいつものようにしゃがんでカウントとってジャンプ!
アンコール3も終了。
バンドメンバー紹介をして、そして兄貴が何度も何度もお礼してました。
手をつないでジャンプするときもいつもより長かった・・ような?
そして「大阪会いたかった」「俺が好きな大阪に会えて嬉しい」みたいなことを沢山言って。
最後にマイクを投げ捨てて会場を黙らせ、生声で叫んでくれた言葉。
「また会おうな!!!」
これが一番嬉しかったかも。そんなこんなで二時間半でライヴは終了。
良くも悪くも、いろんな意味でギリギリだった今日のライヴ。
受け取り方は人それぞれだし、今日のライヴだって人によって意見は分かれると思う。
だけど、ライヴと言うものを見直す機会になりました。
様々なことを再確認させられ、そして当たり前の大切さを考えさせられた。
一言で言うと、オーディエンスが甘えてしまっていた。
今までの兄貴のライヴは、確かに楽しいものだったかもしれないけれど甘えがあったんだと思う。
馴れ合いとでも言うべきなんでしょうか。
アンコールは出てきてくれて当たり前、本編は決まった曲数をやって当たり前。
一人や二人ノリが悪くても分からないんだから適当に手を抜けばいい。
そんな考えが通ってしまうライヴでした。
それで自分が楽しめればそれでいい・・・そんなライヴでした。
ライヴって言うのは生き物です。人間と人間の気持ちがぶつかって、通じ合って初めて成立するもの。
どちらか片方が欠けてもいいものはできないし、片方の気持ちばかり大きくでもそれは同じこと。
考えなくても分かるような簡単なことです。
その簡単なことを見失っていました。当たり前を当たり前として享受してしまうことの怖さ。
MCで彼は「今ここで倒れてもいいくらいの気持ちでやっている、妥協はしたくない」と言ってました。
それが非常に印象的で忘れられません。
同じライヴは、二度と生まれません。
たとえ同じ会場で、同じセットリストで、全く同じオーディエンスでやったとしても。
アーティストにとってもオーディエンスにとっても、一回のライヴは唯一無二のライヴなんです。
そのために全力投球するんです。
全てを出し切って、全て使い果たしてしまうんです。
アーティスト側がそういう気持ちで臨むのなら、こちらもそうしなければいいものが出来るわけ無い。
甘えや馴れ合いで、最高のライヴが出来るわけ無いんです。
兄貴の大阪ライヴは、聖地と呼ばれているだけあって毎回ハードルが高いです。
地方のライヴに参戦したことが無いので比べようが無いのですが、そう言われています。
そのハードルを、オーディエンス自ら低くしていました。
ライヴはセックス、というのは使い古された言葉ですが、的を射ていると思います。
お互いに全力でぶつかる。ぶつかるだけじゃなくて通じ合う。
どんなに楽しくても、どんなに充実した時間だと思っても、それが片方だけなら無意味です。
それはセックスじゃなくてただのマスターベーション。
それなら家でライヴビデオを見ていればいい。
何の為にホールと言う限られた空間の中で演奏するのか。
ただ見ているだけならコンサートと変わらない、だけど違う、兄貴のそれはライヴなんです。
生き物なんです。二度と同じものは生まれないし、変わっていくものだし、日々進化していくものなんです。
メディアに脚色されて忘れがちですが、兄貴はアイドルでも歌手でもありません。
アーティストです。
CD出してテレビに出るのが全てじゃないんです、ライヴにこそ存在意義があるんです。
進化しないライヴに意義なんてありません。
私は二週間前の大阪レポで“MCが無いライヴが見てみたい”と言いました。
今思い返してみれば、たしかにあのライヴは楽しかったです。
面白かったし、曲にもノレました。だけど物足りなかったのは何故か。
ぶつかってなかったんです。
確かに楽しかったです。ですがそれだけでした。
それだけじゃ何か足りない、ぶつかって気持ちが伝わってなかった。
これは今日一緒に参戦した樹月が何かで読んだことの受け売りなのですが
“音楽はアンプの中にあるのでも、CDの中にあるのでもない。人と人との間に音楽は存在する。”
音楽だけでどれだけ人と人が分かり合えるのか、どれほどのものが伝えられるのか。
それは非常に難しいですが、それが本来ライヴのあるべき姿だと思います。
そしてお互いの全力で投げた気持ちがぶつかって伝わったとき、
最高の充足感と高揚感を伴って、“いいライヴやった”と心から言えるんじゃないでしょうか。
今日のライヴは考えさせられることが多かったです。
そして緊張感と危機感に溢れていました。
それでも全てを出し切って文字通り精も根も尽き果てた終演後、
私は非常に満足でした。
本編を思い返せば凹んだりもします。
それは正直、自分自身突かれて痛い部分だったからです。
この際だから言っちゃいますが、兄貴のライヴは他のに比べて手を抜いていたと言われても仕方ないです。
ヘドバンもなければ曲数もべらぼうに多いわけではない、そして縦ノリ基本で手扇子重視。
体力的にはわりと余裕を持って終われる方でしょう。
それと同時に、精神的にも甘えていました。
予定調和な部分が無いとは言い切れません。
だからこそ今日のMCは心に響きました、痛かった。
“さすが聖地ですね”と言われた、という話をしていたときの兄貴は何を思っていたのか。
それを考えると悔しいです、自分で自分が憎いです。
最後の最後で挽回できて良かったです。
本当に最後になってしまったけれど、兄貴が求めるハードルを越えられて嬉しかった。
これからも進化し続けていくと思います、というか進化します。
生半可な気持ちでライヴに臨みたくありません。
参戦するからには全力投球、全力投球するからには兄貴の球も必死に拾います。
今日のライヴは本当に戦いでした、国際会議場は戦場でした。
ですが、行って良かったと心から思います。
いいライヴだったと胸を張って言えます。
お疲れ様でした、最高のライヴと多くのものをありがとう。
明日は行けないです、今の予定では(ぇ
もしかすると当日ふらりと現れてチケット探してるかもしれません(爆)
明日・・今日を越えたい。
今日の最後くらいのテンションで、最初から飛ばしたい。
なんかまじめに語ってたらすげー疲れました。
気がつけばもう三時、いい加減にしないと死にそうです(笑)
本当に出すもの出し尽くしてきた感じなので・・・
おやすみなさい。皆さんも夜更かしにはお気をつけて。
<追記>
どーしてもこれだけ言いたかった。
VITAL BURNERの最後の方、兄貴ボロボロになって歌ってました。
上半身裸で、上手の端っこの方に蹲って歌ってて。
気絶してないか心配になったぐらいでした。
何とかフラフラしながらも立ち上がってくれたから良かったけど。
ライヴの最後の最後で、あそこまでなってくれたのが嬉しかった。
オーディエンスもそれに応えるべくボロボロまで頑張ったと思いたい。
少なくとも、私はそうでした。
出すもん全部出し尽くしてきた。
だから。
最高のものを、妥協せずに、作りたいと思うんです。
2004.05 文責:管理人
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